プロパンガスの設置工事-どんな工事で費用は!?

新しくマイホームを構え、プロパンガスでコンロや給湯器を使おうと考えた場合、初めに必要なことは、プロパンガスの設備を設置することです。それにはまず信頼できるプロパンガス業者を選定し、設備の設置を依頼します。そのあと、プロパンガスを使えるようにするまでは、ガス業者が一括してガスボンベを設置し、配管を引き回し、機器の据付けを行います。
しかし、何かトラブルがあった時の対応や、機器を買い替えた時にどれだけお金がかかるかの検討のためには、プロパンガス機器がどのような工事で設置されたかの概要を知っていると何かと便利です。
このコラムでは、プロパンガスの工事について工事の内容と金額についてご紹介しましょう。

プロパンガス供給に必要な工事

プロパンガスで給湯器とコンロを使うための工事とは?

はじめに、プロパンガスで給湯器とガスコンロを使うために必要なことを説明します。図1に、プロパンガスの給湯器とコンロを使った時のガスの系統について、そのイメージを紹介します。

工事内容

図1から、大まかな工事内容は、次のようになります。

  • プロパンガスボンベとガスの圧力を調整する調整器、ガスメーターを設置します。
  • ガスメーターから配管を接続し、家屋内外に配管を敷設します。
  • 給湯器とガスコンロを設置し、必要な配管を接続します。
  • 設備の設置と配管の接続が終わってから、配管の接続部のガス漏れ検査を行い、ガス機器が正常に動くか検査します。

設備の維持管理について

図1の設備で、点線から左側は「供給設備」、右側は「消費設備」と法律で定められ、供給設備はガス事業者、消費設備は家の持ち主が、維持管理の責任を負うことになります。
維持管理において定期的な点検を行うことがあります。
また、設備が古くなって交換が必要であれば、維持管理の責任者が費用を出して補修や交換を行います。次で説明しますが、例えば、ガスメーターは10年ごとに、ガス業者が交換します。

工事金額はガス事業者が負担し、注文者は無償?

プロパンガスの機器を設置したとき、その工事費用はガス業者が負担し、注文者は負担金がないという話が聞かれます。

これは、工事が終了した時点で、すぐに工事金額を全部払わなくても良いということです。しかし、タダということではなく、やはりお金を払う必要があります。

その実情は、一括で支払わず、いわば分割払いでも良いということの裏返しの意味を持っています。
工事金額は月々支払うガス料金に上乗せして払う契約となります。例えば、支払い期間が20年に設定され、工事金額が20万円であれば、200,000÷20÷12=840円が、月ごとにガス料金に加えられます。

もし、5年後にガス事業者を変えるようなことがあると、その時点で工事の残金を一括して支払うことが必要です。

ボンベとメーター、配管の設置工事とは?

続いて、プロパンガスボンベを設置しガス配管を敷く工事について紹介します。

プロパンボンベ設置工事とは

プロパンガスボンベが家屋に隣接して設置されます。ボンベの大きさは、一般家庭では20kgか50kgのボンベが標準です。ボンベの設置に当たっては、

  • 日の当たらない場所
  • 40℃以上に温度が上がらない場所
  • ボンベの搬入・取り外し・取付けが容易にできる場所
  • ボンベは転倒しないように敷石やチェーンで固定する

などの設置方法が法律で決められています。

図2では、ボンベを収納庫に収めるように描いていますが、必ずそうする必要はなく、直射日光を避けるために簡易な屋根をつけるなど、設置条件を満たせば十分です。

ボンベは使用量によって大きさと本数が決められます。一般的に、2本のボンベを設置して2系列として片方のボンベが空となっても、自動でボンベが切り替えられるようにガス調整器が取り付けられます。

調整器・ガスメーター・ガス配管の設置工事とは

ボンベには調整器を接続します。調整器の役割は、高いボンベのプロパンガスの圧力をガスコンロなどで使えるような圧力に調整することです。

調整器の出口には、ガスの消費量がわかるように、ガスメーターが設置されます。このガスメーターで、月々のガス料金が決められるため、ガスメーターは計量法という法律で、10年ごとに検定したものと取り替えられます。取替作業は、ガス業者の役務です。

プロパンガスボンベが設置された後に、ガスメーターの出口からガス配管が家屋内へと敷設されます。メーターからすぐに家屋に引き込むことができないときは、地中にガス配管を埋設して敷設し、屋内に引き込みます。

ガス配管工事金額は?

工事金額は施工範囲、配管を引き回しや埋設部分の長さで変わってきます。
下記参照先「経産省 中国経済産業局:家庭用ガス料金一覧表」では、プロパンガス配管に係る工事費用は、工事日数が1日で約10万円と算出されています。 埋設範囲が長いとか、家屋の二階にまで敷設するような必要があれば、配管敷設が長くなるだけでなく、足場を組むなどの付帯工事が増え、金額も倍以上になることもあります。

“参照”:経産省 中国経済産業局

家庭用ガス料金一覧表(一般ガス事業、簡易ガス事業及びLPガス事業の料金等の比較情報)

都市ガスを使った時のガス配管工事金額も同じくらい?

必要があります。図1でガスメーターの入り口までのガス管敷設が必要になるため、プロパンガス工事に比べてそれだけ工事金額が増えます。
ガスメーター以降の工事は、ほとんど同じです。
なお、都市ガスの工事の場合は、工事完了後に、一括で工事金額の支払いが必要です。

給湯器設置工事とは?

図3に、給湯器の設置とお風呂との接続するときに必要な工事について紹介します。

給湯器工事とは

  • 給湯器を建物の壁沿いに設置します
  • 給湯器のコントローラを風呂場と台所に設置します
  • 給湯器とバスとの間の配管を接続します
  • 蛇口やシャワーで使うお湯の配管を接続します
  • 工事がすべて終わった後に、ガス漏れ、給水漏れ検査と作動検査を行います

なお、給湯器には、家屋に設置する屋内型と、外に設置する屋外型があります。屋外型でも据付け型と壁掛け型とがあり、それぞれ設置金額が多少異なります。
図3は屋外型で壁掛け型を想定しています。

給湯器工事とは

図3で描かれている色つきの線が、配管と配線の系統です。その内訳は、

  • 橙色の線:プロパンガス配管
  • 赤の線:給湯器で作られたお湯の配管です。その中で、給湯器とバスの間のお湯の配管は、追炊きのための配管です。
  • 水色の線:水の配管から給湯器へ入る配管です。水の配管から蛇口への配管は、本工事でとは別の工事で接続されます。
  • 黒の破線:給湯器とコントローラ間の配線、及び電源の配線です。

給湯器設置金額は?

表1は、新築工事の見積もりから、給湯設備設置工事に関する部分を抜き出した例です。

表1 給湯設備設置工事見積り例
給湯管・被覆銅管 1式 6,300
継手類・支持金物 1式 2,600
消耗費品、雑材料 1式 3,000
配管工事 1式 17,500
運搬、管理費 1式 10,000
追い焚き配管工事 1式 20,000
59,400

この見積もりの前提条件などが明確に示されていないため、図3の工事を十分に反映しているとは言えませんが、それほど大きな金額の相違はありません。

給水配管などの接続のために埋設工事があるなど、設置場所によってはさらに工事金額が増える可能性があります。

コンロの設置工事とは?

プロパンガスコンロを設置するときに発生する工事を示したものが、図4です。

ガスコンロ設置工事とは

  • システムキッチンにガスコンロを設置します。
  • プロパンガス配管からコンロ用に分岐し、ガスの元栓を設置します。
  • ガス元栓とコンロを接続配管で接続します。
  • ガス漏れ検査とコンロの作動検査を行い完了です。

ガスコンロ設置工事金額は?

表2にガスコンロを設置するときの見積もり例を紹介します。

ガスコンロ設置 0.5時間×2人 30,000円
ガス管接続 1.0時間×2人
漏れ試験・点火試験 1.0時間×2人
継手類・支持金物 1式
諸経費(運搬費・車両・一般管理費) 1式

※この見積もり内容は、複数のサイトで公開されているガスコンロ設置金額を参考とし、図4に合った仕様として作成しています。
※ビルドインオーブンもコンロと合わせて設置する場合は、同程度の工事金額がさらに必要です。

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まとめ

プロパンガスの給湯器とコンロを設置する工事について紹介しました。この工事に掛かる金額をまとめると、

金額まとめ!
  1. 配管工事:10万円
  2. 給湯器設置工事:6万円
  3. コンロ設置工事:3万円

トータルで約20万円となります。

この金額は、配管の長さ、給湯器やコンロの設置位置によってはさらに金額が増える可能性もありますが、逆にもっと安くなる場合もあります。

WEB上のいろいろなサイトで工事金額についての紹介がされていますが、給湯器とコンロの設置を含めると、約5万円から30万円とさまざまなケースが出ています。 しかし、注意することは、初めからプロパンガスを導入して給湯器やコンロを設置するという金額はほとんどなく、都市ガスから切り替えたとき、機器を買い替えたときの金額がほとんどです。 ただ、給湯器やコンロを設置するという点では、どのようなケースでも工事内容はほぼ同じですので、その金額は参考になります。

このコラムでは、プロパンガス設備の設置について、その工事内容とどれだけ掛かるおおよその金額を紹介しました。 プロパンガスを使い始めてから年月が経てば、設備の更新などを検討する必要が出てきますが、その時にどのような手順で更新を検討すればよいかという参考になるでしょう。

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