原油額の高騰に伴いプロパンガス会社が値上げ!?

プロパンガスニュース

ファトマグのTOMMYです。
昨年の5月にこちらの記事を書きましたが、その後も原油額の高騰は留まる事なく上がり続けプロパンガス料金も値上げ状態が続いている現状です。
連日ニュースでも取り上げられていますが、コロナウィルスの影響やロシアによるウクライナ侵攻から、WTI原油先物価格が1バレル130ドル台にまで上昇し、ガソリン価格が全国平均で180円を超えていた2008年以来の大幅な高騰となってしまっています。プロパンガス料金の値上げ/ガソリンの値上げ/灯油の値上げ/電気代の値上げと、我々国民には大きな影響を及ぼし続けています。
プロパンガスや電気のライフラインや生活や仕事に必要な車のガソリンの値上げは生きるだけで消費します。我々国民は「早く下落してくれないかなぁ」と何もできず、国任せにするしかない状況もストレスだと思います。

コロナ過による健康への不安や行動制限~経済的貧窮と厳しい日本になってしまいましたが、腐る事なく一歩づづ一歩づつ歩いて行きたいですね。
2022年3月現在の原油額高騰/プロパンガス料金の値上げについて改めて追記しますので、ぜひご覧頂けると嬉しいです。

原油額が高騰

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原油高高騰に伴い、プロパンガス料金も高騰。

さて、車に乗る方なら既にお気づきの方も多いかと思いますが、昨年より原油額が高騰してガソリンが高くなってしまっているように、プロパンガス料金も高騰し各プロパンガス会社が値上げに乗り出しているようです。
沖縄は車社会で車がないとスーパーやコンビニにも行けないので、車を頻繁利用する身としてはガソリン料金の値上げはだいぶ負担になりますね。 ガソリンスタンドは日々原油額料金を更新し、毎日明朗会計でガソリンを供給してくれますが、プロパンガス料金は既に高値の上値上げをされたり、また原油額が下落しても料金を下げてくれなかったり、いまだに不透明な部分が多いのが現状です

原油額高騰の理由

原油額の高騰の背景には次の ①需要 ②供給 ③供給不安・地政学的リスク ④先物市場について原油価格の推移 の4ちが主な要因があります。

  1. 需要:需要が減る⇒原油額下落傾向 需要が増える⇒原油額高騰傾向
  2. 供給:需要に対して供給が急激に増えると余剰生産能力が急減し原油額高騰傾向になる事がある
  3. 供給不安・地政学的リスク:中東の原油原産国の景気や内戦や戦争等により原油の生産や供給が知性的リスクで不安化される時は原油額高騰の傾向がある
  4. 原油先物市場と資金の流入:原油は先物取引として価格変動リスクをヘッジする場ではあるが、株式市場の景気やドル安の影響で原油価格が高騰する事があります

このように我々一般人にはめちゃめちゃ解り辛いです!(笑)
さらには細かい部分でいうと「輸入配送コストの高騰」なども原油額高騰の理由要因となるので本当に解り辛いです。

冬場の高騰

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10月からジワジワと原油額が高騰。

以下の図を見てもらって解るように、寒くなり使用量の上がってしまう冬季は10月からジワジワと原油額が高騰し、涼しく暑くなり使用量の減る春夏期は3月から原油額が下落傾向にある事が分かります。この傾向はもう何十年も続いています。所説言われているように「発注量が増える時期を狙って高騰」しているのはあながち間違いではないのかもしれません。

https://oil-info.ieej.or.jp/documents/data/LPGPRICE.pdf原油高騰

【PDFのページ2の2019年4月~2021年5月までを抜粋】

2014年以来の大幅な原油額の高騰です。
では今現在、どれ位原油価格が高騰しているかというと、原油額が下落傾向になる夏季においては、
2020年5月~9月平均:約355ドル(トン)という輸入額に対して、
2021年2月:605ドル(トン)
2021年3月:625ドル(トン)
とほぼ倍額まで高騰しています。
原油は毎年高騰と下落を繰り返していますが、このように1トンで600ドルを超えるのは2014年以来の大高騰となります。2021年5月は495ドル(トン)まで落ちつきましたが、まだまだコロナ等の影響で原油額が下落する期待はあまり持っちゃいけませんね。
日本は原油というエネルギーのほぼ全般を海外からの輸入に頼ならければいけないので、未来の事を考えたら何か良い方法を考えなければならないところまできているのかなぁと感じます。

2022年2月現在の原油額高騰の理由

上記で原油額高騰の理由は述べましたが、我々国民が普通に生活している中では、原油額高騰の理由に気づく事は難しいですし、調べるのもかなりの時間と労力が必要だと思います。ここでは2022年2月現在の原油額高騰について分かりやすく紐解いていきたいと思います。

OPECプラスによる原油協調減産の影響

まずは原油価格を実際に決めているOPEC(石油輸出国機構)とOPECプラスについて説明していきます。聞いた事はあるワードですが具体的にどんな事をしている機関なのか触れていきたいと思います。

OPECプラスとは

OPECプラスとは

Organization of the Petroleum Exporting Countriesの頭文字を取ったもの。

石油輸出国機構

原油の産出国が集まって、これからの生産量をどうするかを話し合う枠組みです。
石油主要産油国が石油の供給量を各国協力して調整し、石油価格の安定を目指す枠組みです。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と、2016年12月にそれまで非加盟国であったロシアやメキシコなど新たに加盟し設立した機関です。

石油産油国が世界シェア拡大のため増産競争を展開し、石油価格の急落を招いたことが背景にあり設立されました。現在はサウジアラビアを主体とする加盟国11カ国と、ロシアやメキシコなど非加盟の10カ国が参加しています。世界の石油生産の約4割超を占め、事実上サウジとロシアが主導しています。

OPECプラスの構成国
OPEC加盟国(11国)
  • サウジアラビア
  • イラク
  • アラブ首長国(UEA)
  • クウェート
  • アンゴラ
  • アルジェリア
  • エクアドル
  • ガボン
  • 赤道ギニア
  • コンゴ共和国
  • ナイジェリア
OPEC非加盟国(10国)
  • ロシア
  • カザフスタン
  • メキシコ
  • オマーン
  • アゼルバイジャン
  • マレーシア
  • バーレーン
  • ブルネイ
  • 南スーダン
  • スーダン

かなり分かりづらいと思いますので、少しかみ砕いて説明していきますね。

原油は重要なエネルギーとして、そしてその収益の大半は国家収入になる事から、昔から国際政治を巻き込んで、原産国と消費国の間で常に販売価格でつば競り合いをしています。
OPECは1960年に原油原産国が集まり設立されましたが、2014年から16年にかけて、アメリカがシェールオイルを増産するようになり、OPECの望む原油価格に陰りが見え始め、2016年には国際的な原油取り引きの指標となるWTIの先物価格が1バレル=20ドル台まで下落し、危機感を抱いた産油国が、ロシアなど他原産国に「仲間に加わってほしい」と頼んだ経緯です。

原油原産国としては、最低限生産コストに見合った金額、可能なら少しでも高い価格で売りたいわけで、原油の生産量を話し合い調整することで原油価格を安定させる事が目的です。
逆に日本やその他消費国からすれば原油価格は安い方が助かります。こうしたお互いの要望があるなかで産油国が集まって、「これから先どのくらいの生産量にしていこうか」と、価格が安定する水準を話し合っているわけです。

あくまでも一個人の感想は…原油原産国しか加盟していない事も踏まえて、
「原油価格の談合の場」 と感じてしまいます。
日本でいうと全国に存在するプロパンガス会社で構成されている「LPガス協会」に近いと感じました。
日本LPガス協会のホームページでは「我が国のLPガス産業の健全な発展を図り、もって社会に貢献することを目的として、LPガスの安定供給への取組み、保安の確保、政策提言等の様々な活動を行っています。」ととても聞こえの良い事を提言していますが、プロパンガス会社が集結して「この地域はこれ位の価格帯で販売しましょう」と談合の場であるのではないかと、近年は指摘されています。

そして現在OPECプラスの見解は、新型コロナウイルスが世界的に広がった2020年4月には経済活動がストップして、原油需要が急激に減り原油の先物価格は急落し、2022年現在でも感染拡大はまだ収まっていない、世界経済はそれほど好調なわけではないと追加増産に慎重な姿勢を示していて、まだ増産傾向に入らない事により原油価格高騰の理由となっています。

コロナ過の需要減による原油額の高騰

世界最大の石油消費国であるアメリカの石油製品の需要は、コロナショック以前の2019年は日量2,000~2,200万バレル程度で安定的に推移していましたが、コロナウィルス第一波の影響が出た2020年4月には、日量1,400万バレル割れまで急減し同年夏から1年間はおおむね日量1,800~2,000万バレル程度の需要が続き、2021年夏以降は徐々に増加傾向を示し、ようやく2019年の日量2,000~2,200万バレルに戻っています。

ロシアによるウクライナ侵攻戦争による高騰

次にロシアによるウクライナ侵攻戦争が及ぼす原油価格高騰の理由について説明していきます。

順位 国名 生産量(1,000バレル/日量)(2019年)

1

アメリカ合衆国(米国)

17,045

2

サウジアラビア

11,832

3

ロシア

11,540

4

カナダ

5,651

5

イラク

4,779

6

アラブ首長国連邦(UAE)

3,998

7

中華人民共和国(中国)

3,836

8

イラン

3,535

9

クウェート

2,996

10

ブラジル

2,877

このようにロシアは世界で第3番目の生産量を誇り原油の輸出に関しては、

  • 1位 サウジアラビア14.7%
  • 2位 ロシア12.5%

と世界の中でも非常に大きな部分を占め、原油事情では非常に重要な立ち位置にいます。
そんなロシアが戦争をする事や戦争が長期化する事により、

  • ロシアの原油生産能力の低下
  • ロシアによるヨーロッパへの輸出の低下

が警戒されています。たとえ日本のようにロシアから原油を直接輸入していなくとも、ロシア産原油の供給が滞れば、グローバル市場での需給も影響を受け世界的高騰に繋がります。

結局…原油額の高騰はガソリン価格が解りやすい

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ガソリンの価格が原油額推移の目安になる。

車に乗る人はガソリン価格の高騰でなんとなく気づく事はできますが、普通に生活している中で原油額の高騰に気づく事はなかなか難しく、ガス会社からの値上げの通知や請求で気づく方が多いのではないのでしょうか?「最新ガソリン価格
原油石油からできている他の商品には、プラスチック製品、ゴム製品、ナイロン、ポリエステル、アクリルなど合成繊維、塗料等がありますがどれも原油額の高騰の目安にするのは解りづらい商品ばかりですね。
僕もこうして原油額やプロパンガス料金に関わる事になってから、簡単に原油額の推移が解らないものかと試行錯誤してきましたが、結局「ガソリンの価格」を目安にするのが一番解りやすく簡単です。

もっと原油額高騰について知りたい人は石油情報センターがおススメ

自分でもっと原油額について詳しく知りたい方は「一般財団法人日本エネルギー経済研究所石油情報センター」【https://oil-info.ieej.or.jp/index.html】のホームページで調べると良いと思います。
毎月の原油輸入額や、プロパンガス料金、ガソリン、軽油、灯油などの販売価格から動向まで発表してくれていますのでかなり参考になると思います。

石油情報センターの情報をまとめたこちらの記事もおススメ

手前味噌で大変恐縮ですが、ファトマグでも石油情報センターの数字データをまとめた記事もありますので、ぜひこちらも参考にしてもらえると嬉しいです。
https://fatmag.jp/lpg-fee-price-transition-nwide/

最後に

コロナウィルスで経済的にも大変厳しい時期の上、原油額の高騰によるプロパンガス料金の値上げで生活が圧迫されてしまっていると思います。アパートマンションの集合住宅は建物全体でオーナーさんがガス会社を決めているのでガス会社の変更はできませんが、一戸建てにお住いの方は、自由に安いプロパンガス会社に変更する事ができますので、この機会に光熱費削減のご検討してみてはいかがでしょうか??

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