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給湯器とガスメーターの故障時の表示内容・対処方法

給湯器からお湯が出なくなったというトラブルが起こると、なぜ?、何が起きた?などと焦ってしまいがちです。普段から給湯器やガスボンベ周りなど、見ることはほとんどありませんし、そんなものがある、ということすら知らないケースもあります。

しかし、給湯器やガスボンベがどこに有って不具合が起きればどのようなことになるかということを理解していれば、焦ることもなく、冷静に対処できるでしょう。

このコラムでは、プロパンガスの給湯器とガスメーターについて、概要とトラブルが起きたときの対処法を紹介します。

プロパンガス給湯器の構成

お湯が出なくなった時の対応ができるための解決策を紹介する前に、まずは、給湯器周りのガスの設備がどのようになっているかを理解するために、簡単な解説を行います。

図1は、プロパンガスの機器を、給湯器だけ使っているというイメージ図です。もちろん、ガス管の先には、コンロやファンヒーターが接続する場合が多いことでしょうが、図では省略しています。

ガスボンベから出たプロパンガスは、ガスメーターを通って、給湯器に入ります。コントローラからの指令で、給湯器内のガスに点火され、水が暖められ、お湯となって蛇口から出るという仕組みです。

給湯器の故障と対策

(1)給湯器の仕組みとは?

給湯器の故障について紹介する前に、給湯器がどのような仕組みでお湯が出るかを、簡単に解説します。

図2は、給湯器からお湯が出る仕組みを紹介するイメージ図です。

給湯器の内部では、プロパンガス配管のバルブが開き、ガスと空気が混合されます。その混合されたガスに点火装置から点火されて燃焼し、水を温めてお湯に変え、出口から出てきます。 お湯の温度は温度計で監視され、燃焼するガスの量を調整してコントローラから指示された設定にします。
こうした給湯器内の動きを司るのが、電子基板の回路です。給湯器内に設置されたセンサーからの情報をもとに、各種弁の調整を行います。

(2)給湯器の故障とは?

さて、水しか出ずにお湯が出ないという状況になったときに、図2から、次のことが起きたと考えられます。

①ガスが入ってこない

②ガスに点火しない

①の場合は、給湯器にガスが来ないケースと、給湯器内のガスのバルブが開かないという2つのケースが考えらえます。
②の場合は、給湯器だけの問題です。

そこで、お湯が出ないという問題は、
a) 給湯器の故障
b) ガスボンベ周りの故障
という2つの故障のケースのどちらかとなります。

b) のガスボンベ周りの故障については、次の章で見ることにし、ここでは、ガスはボンベから正常に供給されているとし、給湯器の故障時の対応について解説します。

(3)給湯器故障時の対応とは

給湯器の故障を考えたときに、図2から、給湯器の部品の故障が考えられますが、部品点数が多いため、どの部位の故障かは判断できません。そのため、コントローラには故障の原因を示すエラーコードが表示されます。

図3が、給湯器のコントローラに表示される故障表示例です。

図3の左側の図は、正常時の表示ですが、故障が起きると右側のように故障の原因を示すエラーコードが表示されます。 エラーコードが何を示すかは、マニュアルを見れば記載されています。

給湯器のマニュアルでは、エラーコードが表示されたときは、
・コントローラの運転/停止ボタンを押す
・状況が再度起きたときは、修理を依頼する
と、書かれている場合があります。

給湯器の部品には、何らかの原因で一次的に引っかかるような事象が起きることがあります。このようなときは、運転を「入り/切り」することで、エラーが解消される場合があります。

部品が故障している場合は、エラーが消えないか、一時的に回復しても、再発しますので、プロパンガス会社に修理依頼します。
プロパンガス会社に修理を依頼するときに、
給湯器の状況とエラー内容を伝える
ことで、迅速な対応が可能となり、「お湯が出ない」問題が早く解決されることでしょう。

(4)給湯器の寿命とは?

給湯器の寿命は、10年と言われています。
寿命になった給湯器の問題は、故障が起きやすいということの他に、部品が手に入らないという問題があります。
10年以上経過すると、メーカーでは新製品を販売しているため、旧製品の部品供給を停止します。
そのため、給湯器が故障しても修理できないという事態が起こります。

もし部品を新しく作ることができても、従来の価格よりはるかに高価となるため、給湯器を買い替えた方が得策になります。

ガスメーターの故障と対策

(1)ガスメーターとは?

前章で見てきた、お湯が出ないという問題に対して、給湯器に問題がないとなった場合は、ボンベから給湯器にガスが供給できていないことが原因となります。

図1で紹介したように、ボンベから出たプロパンガスは、調整器を通過した後に、ガスメーターを通って、給湯器に供給されます。

ガスメーターは、ガスの使用量を量ると同時に、保安の役目を負っている機器です。
ガスメーターについては、その規格が、高圧ガス機器として定められています。
プロパンガスは、保安上から、経済産業省管轄の「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」によって、技術基準が設けられています。

ガスメーターについて、図4でイメージ図を紹介します。

ガスメーターはマイコンメーターとも呼ばれ、家庭用、業務用などいくつかの規格品があります。
ここでは、一般家庭用のS型マイコンメーターについて話を進めます。
ガスメーターの表面には、ガス使用量を示すカウンター表示と、故障が起きたときにエラー内容を示す表示があります。また、エラーをリセット(復帰)させる押しボタンがあります。さらに、使用できる有効期間のシールが貼っています。

(2)ガスメーターの機能とは?

S型ガスメーターは、「KHKS 0733」(高圧ガス協会規格)という規格で、備えるべき機能が定められています。それが、表1に示す機能です。

表1  KHKS 0733の備えるべき機能

番号 備えるべき機能
Ⅰ-2-(1) ガス流量の異常をマイコンが判断して遮断する
Ⅰ-2-(2) ガス器具の異常な長時間使用をマイコンが判断して遮断する
Ⅰ-2-(3) 地震を検知したときに遮断する
Ⅰ-2-(4) 基本料金に含まれます
Ⅰ-2-(5) 低圧部の配管・供給管内の異常な圧力低下があったとき遮断する
Ⅰ-2-(6) 微小漏洩を検知して警報表示する
Ⅰ-2-(7) 低圧部の配管・供給管内の圧力の異常を検知して警報表示する
Ⅰ-2-(8) 復帰安全機構を有する
Ⅰ-2-(9) 電池電圧の低下を一定期間表示した後に遮断する
Ⅰ-2-(10) テスト遮断を可能とする
Ⅰ-2-(11) 通信機能を有する
Ⅰ-2-(12) ガス漏れ警報器が接続されている場合、漏れ検知と連動して遮断する

(3)ガスメーターの仕組みとは?

図5では、ガスメーターの構造について紹介します。

図5の左側の図は、ガスメーターの全体をイメージした図です。
左側の図の下側では、ガスが流れ、ガス量がカウントされる様子がうかがえます。

  • ガスが入口から入ってきてA室に導入され、間膜を押し続けている一方、B室に有ったガスは、出口から出て給湯器に供給されます。
  • A室側の間膜が押され図5の右側のように状態が変わると、バルブが移動し、A室に有ったガスが出口から出ていきます。
  • 一方、B室には入口からガスが導入され、間膜を押し付け、左側の状態へと移行することになります。
  • こうした間に、バルブと間膜に接続されたクランク・レバーが左右に動き、それにリンクしたカウンターを回転させてガス量をカウントして表示します。

図5の左側の構造図の上側には、流量センサー、圧力検出器、地震検知器などのセンサーがマイコンと接続されている様子を描いていて、これらが保安機能を請け負います。この保安機能が、表1で紹介したKHKS 0733で記述されている備えるべき機能です。

(4)ガスが出なくなった時の対処とは?

お湯が出ないという状況に対し、給湯器に異常がなく、ガスの供給に問題があるかどうかを確認する方法が、ガスメーターの確認です。ガスメーターの保安機能が作動すると、ガスメーターの遮断弁が閉じ、ガスの供給が停止されます。
次に、ガスメーターの点検方法を紹介しましょう。

表1で紹介した保安機能が、作動すると、ガスメーターのエラー表示部にエラーコードが表示されます。このエラーコードを、図6で紹介します。

表2 ガスメーターエラー表示内容

番号 エラーコード エラーの意味 原因
(1) ○○C+ガス止 ガスの流量異常
遮断弁閉止
配管破損や、配管外れによってガスの流れが多いので、遮断弁を閉めて安全を確保します
(2) A○C+ガス止 ガス長時間停止
遮断弁閉止
ガスを長時間つけっ放しのため、遮断弁を閉めて安全を確保します
(3) ○BC+ガス止 地震計作動
遮断弁閉止
震度5以上の強い地震が発生したため、遮断弁を閉めます
(4) ○BC+ガス止+P 圧力低下
遮断弁閉止
配管が外れた、破損したなどで圧力が下がったため、遮断弁を閉めます
(5) ○B○ ガス微小漏洩  
(6) A○○ 電池電圧低下 電池電圧が規定以下に低下したため、警報表示します
(7) ○B○+R 圧力微小低下 微量なガス漏れを検知してある期間圧力が回復しないため、警報表示します
(8) AB○+R 調整圧力異常 供給するガスの圧力の調整を必要とするため、警報表示します

ガスメーターに表示されるエラーコードの内容は、ガスメーターの取扱説明書に書かれています。

(5)ガスメーターの復旧方法とは?

例えば、地震が発生し、ガスが停止し、地震が治まって安全と分かったときに、次のような手順で復帰させます。

  • (1)ガス器具の元栓がすべて閉止していることを確認、または、操作します。
  • (2)ガスメーターの復帰ボタンを押します。
  • (3)ガスメーターに表示されているエラーコードがすべて消えることを確認します。
  • (4)ガスが使えるようになります。
  • (5)復帰操作を行ても表示が消えないときは、他に原因がある可能性があるため、ガス会社に連絡し、点検依頼をします。復帰操作を何度も繰り返さないことが必要です。

(6)ガスメーターの寿命と点検

ガスメーターは、ガスメーターの表示数量でガス代金が請求されます。
そのため、電力メーターと同じように、計量法という法律で、定期的にガスメーターが正常かを確認するため、検定を受けなければ使用できません。

図4で紹介したように、ガスメーターにはその有効期間の表示がなされています。
一般家庭用のガスメーターの有効期間は、10年と定められていますので、10年ごとにガスメーターの検定検査が必要です。

ガス会社は、ガスメーターの検定のために、ガスメーターを取り外して検査することはせずに、新しいガスメーターと取替えを行うことが通常です。
したがって、10年ごとにガスメーターは取り替えられますので、10年が寿命と言ってもよいでしょう。

また、ガス会社は定期的にガス設備の点検を行っています。そのため、ガスメーターの異常が分かれば、その時点で、修理または取替を行います。

まとめ

プロパンガスの機器を使っていて困ることが、突然、ガスが使えなくなることでしょう。
例えば、お湯を使おうと思って、蛇口をひねっても、水しか出てこないことがあります。その時は、何が起きているかわかりません。
そのため、給湯器のコントローラの電源を入り切りを何度も繰り返しますが、状況が変わることがありません。

そうなると、何が起きているかもわからず、とにかくプロパン会社に電話をすることになります。電話を受けた方も状況が分からないため、状況を確認するため、給湯器の状態や、ガスの元栓は開いているか、など色々尋ねてきます。
これを分かりやすく答えられるかどうかに、トラブルの解決がすぐにできるかどうかが決まってきます。

このような急にお湯が出なくなったときに、冷静に状況を確認してガス会社に連絡できるようになると、ガスが使えない時間を、短くすることが可能です。

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