排気筒の種類や設置方法について解説!
ガス給湯器を設置して1~2年使っていますと、故障はしないのだろうか。
突然動かなくなったら、お風呂や洗い物に困るだろうな等と考えるようになります。
さらに考えていくと、ガス給湯器の定期点検はいつやれば良いのだろうか、やらなくても10年が寿命と言われているので、そこまで何もせず壊れたら考えよう、などと思いを巡らせるものです。
しかし、ガス給湯器も色々な部品でできている機械なので、いつかは劣化で壊れることが予想できます。壊れたとき部品が無ければ買換えになるかもしれません。 いつその時が来るかは分かりません。 もう一つ、心配なことがあります。ガス給湯器はガスを燃やしているため、不完全燃焼があると一酸化炭素という有毒なガスが発生します。給湯器が外に設置していればその心配はないのですが、屋内に設置している時は危険です。
そのようなガス給湯器の故障や、危険なガスが漏れていないかを確認するのが、ガス給湯器の定期点検です。 では、定期点検は法律でガス事業者がやってくれるのでしょうか、それとも自分で計画してガス事業者に頼めば良いのでしょうか、など疑問がわいてきます。 こうしたことはガス給湯器を設置した当初にガス事業者が説明しているはずですが、家が新築で新しい生活が始まるという期待で、そのようなことは覚えていないのが普通です。
このコラムでは、ガス給湯器の定期点検についてご紹介します。
1.ガス給湯器点検記事の誤り
ガス給湯器の定期点検を調べるために、「ガス給湯器 定期点検」と検索すると、ほとんどの記事が法定点検を10年ごとに義務付けられることについて書かれています。 しかし、多くの記事が2つの誤った解釈をした記事のように見受けられます。
1) ガス給湯器の法的点検
多くの記事が消費生活用製品安全法について書かれています。この法律は昭和49年に施工された法律で、昭和49年からガス給湯器の点検を義務化しています。 しかし、この法律は令和3年8月に改正施行され、ガス給湯器は点検対象から外されています。
2) この法律で対象だったガス給湯器
室内に設置されたガス給湯器(法律では室内設置のガス瞬間湯沸かし器と室内設置のガスふろがま)に対してのみ義務化されていました。 ガス給湯器本体は、室外に設置されたケースが多いと思われますが、この法律ではそれらは対象外でした。
2.ガス給湯器の構成とユーザーの責任範囲
ガス給湯器やガスコンロなどのガス製品がどのような構成になっているかを図を使って簡単にご紹介します。 ガスには都市ガスとプロパンガスが使われています。 特別に必要な所では両方使用していることも考えらえます。
図1は、プロパンガスの構成図です。 図2は、都市ガスの構成図です。
図から分かるように、図1も図2もガスメーター以降はほぼ同じ構成の図になっています。 都市ガスとプロパンガスの違いから、給湯器やコンロの内部仕様は少し異なりますが、機器の外観・機能・使い方などは全く同じです。
- プロパンガスの場合は、ガスボンベとガスメータを設置して、ガスメータまでを供給設備として、ガス会社の責任範囲とし、メーター以降は消費設備として消費者(ユーザー)の管理責任範囲としています。ただ、一般のユーザーはガス機器の設置やガス配管などの工事はできませんので、ガス会社に依頼することになります。 そのため、消費設備の保安に関してはガス会社の範囲になります。
- 都市ガスの場合も、ガスの本管以降はユーザーのガスメーターを除いて、ユーザーの管理責任になりますが、プロパンと同様にガス本管から機器設置までガス会社で行うことになり、やはり保安の面での責任はガス会社になります。
3.ガス給湯器排気筒の設置基準と排気筒材料
ガス給湯器の点検が義務なのか自主なのか、お金が掛かるのかどうかについて、まず法律ではどうなっているのかを確認しましょう。 法律内容の確認前に、どのような法律の下でガス給湯器の点検がなされるのかを見ていきましょう。 ガス給湯器の点検に関わる法律は、次の2022年9月の時点では、次の3つが規定されています。
(1)消費生活用製品安全法
1章で紹介したように、現在ではガス給湯器は対象から外されています。 しかし、経過措置として、公布日(2021年0801)から起算して1年経過する日までに点検期間の始まりが来るものは、改定前の法規通り点検(10年点検)が実施できます。
(2) ガス事業法
都市ガスはガス事業法の元で全国に都市ガスが普及されました。ガス事業法は、宅地内にガス本管からガスを引き入れて使用するための設備の構築と保安について規定しています。
(3) 液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
宅地にプロパンガスのボンベなどを設置して、そこからプロパンガスを引いてガス器具を使うための施工法や保安について規定する法律です。
4.法律ごとに決められた点検
消費生活用製品安全法は現時点(2022年9月)ではほとんどのガス給湯器使用者には当てはまらないため、この法律の紹介は割愛します。 以下では、ガス事業法と液石法について簡単にご紹介します。
(1)ガス事業法
ガス事業法では、ガス設備を構築した事業者に対し保安維持を義務化しています。 ガス設備は、
- ガス本管からガスメーターまでの配管を主とした設備
- ガスメーター以降のガス機器までの配管
- ガス機器の設置配管配線
に分けられ、設備構築業務を行った会社に対し設備を維持するために、定期的に保安点検を行うことを義務付けられます。
定期の保安点検は次の2つに分けられます。
- ガス漏れ検査
敷設した配管、ガスメーター、ガス栓などからのガス漏れ確認 - ガス消費機器の調査
ガス給湯器やガスコンロなどの消費機器の調査を行います。 調査項目は、ガス消費機器が経済産業省令で定める技術上の基準に適合しているかどうかの調査です。
調査の頻度は4年に1回です。(事業者によっては2年に1回の場合もあります)
(2)液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
液化石油ガス法では、ガス供給設備とガス消費設備を構築した事業者に対し、以下のような保安維持を義務化しています。
- ガス共通設備は認定事業者が行い、定期検査を行うことが義務付けられます。
- ガス消費設備は所有者の役務ですが、ガス管工事などは資格を持った人に限られますので、供給設備を設置した事業者が継続して消費設備の設置工事を行うことが普通です。
- ガス供給設備は、ガス設備設置事業者、保安のための定期点検・定期検査を行うことが義務付けられます。
- ガス消費設備は、ガス消費設備設置を設置した事業者に、保安のための調査が義務付けられます。
ガス給湯器などのガス機器やその周りのガス配管が、保安のための定期調査対象です。
5.保安調査のためにかかるお金と報告の内容の検討
以下の内容を踏まえ、急ぐかどうかの判断と対応を検討すべきです。
- 技術基準に合っていること、ガス機器を安全に取り扱う周知、法で定められています。
- ガス給湯器の給排気状態の確認をします。
- ガス栓との接続が適正化を確認します。
- ガス機器の型式・製造月日など機器の仕様を確認します。
- 室内設置のガス給湯器の場合、必要に応じて一酸化炭素測定を行います。
- 調査が終了した時点で、調査結果の報告と、ガス機器を安全に使うための周知を行います。周知といってもガス機器に関する冊子を渡して確認をお願いするだけです。
- どこが悪そうかを聞きます。
- 費用はどれだけかかるかを聞きます。
- 点検しなければどうなるかのリスクを尋ねます。
- 必要なら報告書として出してもらいます。
6.ガス給湯器を使う人がやらなければならないこと
ガス給湯器を故障なく安全に使うためには、法的な点検に頼るだけでなく、給湯器の所有者として普段から見ておくことがあります。 そうすることで、ガス給湯器を快適に使うことができるでしょう。 以下には、ユーザーとしてやっておくことをいくつか例としてご紹介します。
- 10年が寿命といわれますので、10年を過ぎて今後も使うようなら、給湯器の検査をガス事業者にお願いした方が良いでしょう。
- 特に、室内に給湯器を設置している場合は、ちょっとした不完全燃焼が起きれば一酸化中毒のおそれがあるため、排煙機構を中心の点検をした方が良いでしょう。
- 給湯器操作パネルにエラーコードが出たときは、エラーコードのコードと、給湯器の型式などをガス事業者に連絡しましょう。
- エラーコード内容によってはすぐ消える場合がありますが、しばらく様子見を見て同じエラーが何回か起きればガス事業者に連絡して点検してもらいましょう。
- 給湯器の操作パネルにエラーコードが出なくても、いつもと違う動きを感じたときも、不具合の始まりかもしれません。例えば、点火の操作をしても点火せず、2,3回繰り返したら点火したとします。それがそのとき1回限りの出来事で、1か月後に再度起きるようなことが繰り返され、再度起きる期間がだんだん短くなっているような場合は故障の始まりです。おかしいなと思うことが繰り返された時点でガス事業者に連絡して点検してもらいましょう。
- 外に設置しているガス給湯器は腐食や水が入った後がないかなど定期にチェックしておきましょう。
- ガス給湯器は使用年数が経つほど劣化する箇所も増えます。環境の良い場所に設置して、4年に1度の保安調査で何も指摘が無くとも、部品の劣化は想定されます。 10年以上使い続けるつもりなら、ガス業者に連絡して給湯器の定期検査を行った方が良いでしょう。10年以降に新しく給湯器の更新を計画していれば、そのまま使い続けても良いでしょう。
7.ガス給湯器所有者がやってはいけないこと
ガスの配管は、サイズが大きいもの・機器手元の小さなもの・ガス栓などを保全できる人は、資格を持っている人だけに限られています。 資格のない人が触ることは法律で禁じられています。
ガス給湯器のガス栓と接続しているガス管が緩んでいることを見つけたとします。 工具を使ってちょっと増し締めをすれば直りそうだとします。日曜大工が得意で、配管の施工に慣れている人なら作業自体は簡単なものではないでしょうか。 しかし、作業が簡単か難しいかは関係なく、ガス管の施工をできる人は免許を有して施工資格を持っている人に限られています。 緩んでいるようなことを見つけたときは、ガス事業者に連絡して、点検・補修してもらいましょう。当然、有料にはなります。
まとめ
ガス給湯器の故障やガス漏れを事前に察知し、安全快適に給湯器を使うために必要なことは、ガス給湯器の定期点検です。
都市ガス用の給湯器も、プロパンガス用の給湯器も、現在の法律では調査という名目で簡単な定期点検がなされています。 この定期点検も4年に一度ですので、点検の結果からさらに正式な定期検査を考えてみてはどうでしょうか。
ガス給湯器の寿命は10年と言われていますので、4年目の法定保安調査の結果から、使用から5年目に定期検査を計画しても良い時期かもしれません。
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