石油給湯器といえばエコフィール【解説】

エコ型の石油給湯器エコフィール徹底解説!
給湯器には、ガスや石油などの給湯器がありますが、どの種類を使うかは、人のライフスタイルが大きく影響し、どのような種類のものを使うかが決められます。
しかし、石油給湯器を使い続けていたところに、故障が多く、取替を検討するとき、ガスや電気などに変更することは少ないと思われます。 石油給湯器を使っていれば、石油給湯器を取替の対象として考えることでしょう。
同じ型式の積給湯器であれば、工事もすんなりできるため、同じ給湯器が第一に候補として挙げられます。

最近出てきたエコフィールのような省エネタイプを選ぶことで、年間の灯油代を安くできると考えれば、最新型の給湯器も選択肢の一つとなることでしょう。
どのような型式を選ぶか、石油給湯器はどのようなものかをじっくりと観察・検討することで、経費だけでなく、日常の生活を豊かにすることでしょう。

このコラムでは、エコ型の石油給湯器エコフィールについてご紹介します。

エネファーム・エコワン・ エコフィール【省エネガス給湯器比較】

1.エコフィールとは

(1) エコフィールの仕組み

給湯器には、燃料として、ガス、電気、そして灯油があります。
灯油を燃料とする給湯器のうち、エコ型として省エネに取り組んだ製品が、エコフィールです。

図1でエコフィールの構造についてご紹介します。

図1の左側が従来型の石油給湯器です。
給水の水を、灯油を燃焼させ、お湯に変えて供給します。

それに対して、図1の右側の図がエコ型、すなわちエコフィールの構造図です。
エコフィールでは、給水の水は初めに灯油の燃焼排ガスの温度で加熱し、灯油の燃焼熱でさらに加熱されお湯となり供給されます。

この2つの大きな違いは、従来型では、燃焼灯油の200℃排ガスをそのまま排出しています。 従来型の熱効率は83%程度です。
それに対して、エコ型では、2段階に給水を熱することで、排ガスを60℃まで下げて排出します。

すなわち、エコ型は200℃の廃熱を、給水を加熱するために再利用する事により、効率を95%まで高めて運転できます。
したがって、エコフィールでは従来型より12%近く高効率となっているため、同じお湯の量を沸かすにも、少ない灯油の量で運転できます。
そのため、ランニングコストが大幅に向上すると言って良いでしょう。

図2は、石油給湯器を住宅に設置したときの、構成のイメージです。

石油給湯器は屋外設置型として、風呂とキッチンにお湯を供給するイメージです。
(屋内に給湯器を設置する方式もありますが、図は省略します)

  1. 屋外には給湯器と灯油のタンクを設置します。
    必要に応じて基礎を作ってその上に機器を固定します。
  2. 風呂場とキッチンには、給湯器のリモコンを設置します。
  3. 給湯器からは、給水・お湯・バスへの戻り湯配管・灯油の配管を敷設し、接続します。
  4. コントローラと給湯器間は、コントローラ用の配線を行います。
  5. 結露水が出るためそれを逃がすドレン配管の設置が必要です。(従来型にはありません)

(2) エコフィールの能力の表し方

給湯器のサイズは、ガス給湯器であれば、16号、24号のように給湯能力を表します。
石油給湯器の場合は、3万キロ、4万キロの2つで給湯の能力を表します。

① 3万キロ

3万キロ、すなわち3万kカロリーの給湯能力があるということです。 メーカーの型式に、・・SA381・・のように書かれている記号が3万キロを表しています。

② 4万キロ

4万キロ、すなわち4万kカロリーの給湯能力があるということです。 メーカーの型式に、・・NX461R・・のように書かれている記号が4万キロを表しています。

例えば、4万キロサイズの石油給湯器で、・・NX461R・・という型式の給湯能力が46.5kWであれば、1kW=860kcal/hと換算できますから、40,000kcal/hの熱量の能力があるということになります。

(3) エコフィールの給水方法

石油給湯器に給水する方式には、2つの異なるタイプ、直圧式と貯湯式、があります。

① 直圧式

水道の圧力をそのまま給湯器の給水として使う方式です。 シャワーを使っても勢いがありますし、2階で使うときも勢いのある給湯となります。

② 貯湯式

給湯器内部には貯湯槽があり、給水を貯めてから灯油で加熱し、お湯を作り供給する方式です。 貯湯槽やその周りの部材の材質はステンレス製で、腐蝕に強いことから、井戸水で給湯する場合に適合します。 給水の圧力は、標準の圧力と、その圧力をさらに高圧とした2つのタイプがあります。

2.エコフィールに掛かるお金

(1) エコフィールの価格

エコフィール本体の価格について、メーカー、ネット販売、電器量販店の価格について、3万キロと4万キロの2つのサイズを、給湯専用、オート式、フルオート式それぞれについて紹介します。

なお、メーカーの価格は、最新モデルの定価価格ですが、ネット販売と電機量販店の価格は、定価の数十%引きという販売方法が多く見られます。

給湯専用 (サイズ3万)

販売元 メーカー名 価格 備考
メーカー ノーリツ 282,000円 屋外壁掛け型、リモコン付き、ステンレス外装で+15000
コロナ 194,000円 屋外据付け型、シンプルリモコン含め合計、ステンレス外装では+13000
長府製作所 250,500円 屋外据付け型、音声リモコンセット価格、水道直圧式
ネット販売 楽天 128,000円 長府製作所製、音声リモコン付き、取替工事別
湯ドクター 184,965円 ノーリツ製、標準リモコン付き、工事費込み
電器店・量販店 ヤマダ電機 149,800円 ノーリツ製、台所リモコン付き、工事費含む エコフィールではない

給湯専用 (サイズ4万)

販売元 メーカー名 価格 備考
メーカー ノーリツ 310,000円 屋外壁掛け型、リモコン付き、ステンレス外装で+15000
コロナ 234,000円 屋外据付け型、シンプルリモコン含め合計、ステンレス外装では+13000
長府製作所 281,500円 屋外据付け型、音声リモコンセット価格、水道直圧式
ネット販売 楽天 125,000円 ノーリツ製、台所リモコン付き、取替工事別
湯ドクター 203,115円 ノーリツ製、標準リモコン付き、工事費込み
電器店・量販店 ヤマダ電機

オート (サイズ3万)

販売元 メーカー名 価格 備考
メーカー ノーリツ 365,800円 屋外壁掛け型、リモコン付き、ステンレス外装で+15000
コロナ 333,000円 屋外据付け型、ボイスリモコン含め合計、ステンレス外装では+13000円
長府製作所 370,200円 屋外据付け型、インターホンリモコンセット価格、水道直圧式
ネット販売 楽天 184,504円 長府製作所製、屋内設置式、台所リモコン・排気筒付き、工事別
湯ドクター 239,745円 ノーリツ製、マルチリモコン付き、工事費込み
電器店・量販店 ヤマダ電機 249,800円 ノーリツ製、標準リモコン付き、工事費含む
エコフィールではない

オート (サイズ4万)

販売元 メーカー名 価格 備考
メーカー ノーリツ 420,800円 屋外壁掛け型、リモコン付き、ステンレス外装で+15000
コロナ 364,000円 屋外据付け型、ボイスリモコン含め合計、ステンレス外装では+13000円
長府製作所 400,200円 屋外据付け型、インターホンリモコンセット価格、水道直圧式、減圧式標
ネット販売 楽天 237,300円 ノーリツ製、取替工事込み、マルチリモコン付属
湯ドクター 287,540円 ノーリツ製、エコフィール型でない、マルチリモコン付き、工事費込み
電器店・量販店 ヤマダ電機 279,800円 ノーリツ製、標準リモコン付き、工事費含む

フルオート (サイズ3万)

販売元 メーカー名 価格 備考
メーカー ノーリツ
コロナ
長府製作所 400,200円 屋外据付け型、インターホンリモコンセット価格、水道直圧式
ネット販売 楽天
湯ドクター 239,745円 ノーリツ製、マルチリモコン付き、工事費込み
電器店・量販店 ヤマダ電機

*フルオート型の3万kWサイズは、市場に出すところが限られてくる、という現状のようです。
なお、ネット販売では地域限定という販売業者も多く見られますが、フルオート型の3万kWサイズも他のサイズと同様に販売されています。

フルオート (サイズ4万)

販売元 メーカー名 価格 備考
メーカー ノーリツ 450,800円 屋外据付け型、インターホンリモコン含め合計、ステンレス外装では+1
コロナ 391,000円 屋外据付け型、インターホンリモコン含め合計、ステンレス外装では+1
長府製作所 445,000円 屋外据付け型、インターホンリモコンセット価格、水道直圧式、外装ステンレス製
ネット販売 楽天 358,000円
(180,000円~
全メーカー
中古品あり)
ノーリツ製(新型)、取替工事込み、マルチリモコン付属
湯ドクター 312,290円 ノーリツ製、マルチリモコン付き、工事費込み
電器店・量販店 ヤマダ電機

(2) エコフィールのランニングコスト

エコフィールを使う上で、どれだけの費用が毎月、毎年出費するかを、ご紹介します。

前提として、1日当たり、4人家族が、450リットルのお湯を、42℃で使うと仮定します。 灯油の熱量は、1リットル当たり、8,843kcal です。また、灯油の価格には、基本料金はなく、東京都の令和2年11月の店頭価格は、18 ℓ当たり1,613円で、単価は1 ℓ当たり89.6円です。(石油情報センター)
1年間のランニングコストを出すには、水温が大きく影響します。そこで、冬、春・秋、夏に分けてそれぞれ計算します。

A)  冬場にお湯を沸かす:月4,758円

前提として、水温9℃を42℃まで加熱すると考えます。
450 (ℓ)の水を、42℃-9℃=33℃、加熱するために必要な熱量は、1 (ℓ)の水を1℃上げるために必要な熱量は、1kcalですので、 450(ℓ)×33(℃)×1(kcal)=14,850 kcal の熱量が必要になります。
水温9℃を42℃まで加熱するために必要な熱量は、14,850 kcalですので、450(ℓ)の水を沸かすために必要な灯油の量は、 14,850÷8,843=1.68 ℓ となり、さらにエコフィール給湯器を使えば効率が95%になり、1.68÷0.95=1.77 ℓ の使用量となります。
したがって、1ヶ月に給湯のために掛かる灯油の経費は、

1.77 (ℓ)×89.6円×30日=4,758円

B)  春・秋にお湯を沸かす:月3,600円

前提として、水温17℃を42℃まで加熱すると考えます。
冬場と同様に計算します。
450(ℓ)×25(℃)×1(kcal)=11,250 kcal

11,250 kcal÷8,843円÷0.95×89.6円×30日=3,600円

C)  夏場にお湯を沸かす:月2,448円

前提として、水温25℃を42℃まで加熱すると考えます。
450(ℓ)×17(℃)×1(kcal)=7,650 kcal

7,650 kcal÷8,843円÷0.95×89.6円×30日=2,448円

D)  1年間での月額平均は3,602円

4,758×3ヶ月+3,600×6ヶ月+2,448×3ヶ月=43,218円 ですので、1年平均では、

43,218円÷12=3,602円

以上で紹介したランニングコストは、あくまでも参考として見てください。 ランニングコストは、使うお湯の量、そのときの灯油の価格などで、変わってしまいます。 また、地域によっても灯油の価格が変動しますので、自分の地域の石油製品の価格を参照してください。

なお、お湯の使用量を450リットルとしましたが、もし、1日当たり600リットルを使う場合の月平均額は、
月の平均3,602×600ℓ ÷450ℓ = 4,802円 と計算することができます。

また、1日当たり、300リットルで済むなら、
3,602×300÷450=2,401円 となります。

(3) エコフィールの節約術

これまでエコフィールで給湯するするためのコストについて紹介してきました。 これらのエコフィールに掛かるコストから、どうしたら節約が可能か、考えてみましょう。

従来型の灯油給湯器に比べ、エコフィールは、熱効率が13%向上しています。 したがって、お湯をたくさん使うほど、灯油燃料費の差が大きくなります。 従来型とエコフィールのオート式の価格差は、数万円ほどありますが、使うお湯の量から灯油代と本体価格の差を比較して、お得な石油給湯器の種類を選ぶことで節約ができます。

灯油タンクが汚れると燃焼効率が悪くなり、せっかくのエコフィールの熱効率の高さが低くなります。 小まめにメンテナンスすることで、ランニングコストを低く抑えられます。 エコフィールに限らず、給湯器全般の節約術ですが、風呂の沸かし方、入り方に一工夫することで灯油使用量が減らせます。

  • ふろの設定温度を下げて、沸かすお湯の量も減らす
  • 風呂を沸かしたら冷めないうちに順に入る
  • 風呂を沸かしてすぐに入れなくなったら電源を落として、入るときに追いだきする

3.エコフィールの補助金制度

(1) メリット

自治体ごとに省エネ・エコ製品の宅地導入に対し補助金を出す制度があります。

平成年代までは、太陽発電のような省エネ機器のほかに、エコジョーズ、エコフィール、エコキュートなどの給湯器に対しても補助金の制度の対象とする自治体がありました。 しかし、令和2年段階では、エコ型の給湯器に対しての補助は、除外になっている自治体がほとんどですが、自治体によっては、継続されているところもある可能性があり、自治体のホームページで調べても良いのではないでしょうか。

4.エコフィールのメリット・デメリット

(1) メリット

エコフィールのメリットはこれ!
  1. 燃費がよく、従来の石油給湯器に比べ、13%効率が良くなり、それだけ灯油代が節約できます。
  2. 18リットルのタンクで、4.4缶/1年の量を節約できます。
  3. 従来機の排気を1次燃焼として利用するため、トータルとして、CO2の排出量が減り、環境にやさしい給湯器です。
  4. 燃料費はガスや電気と違って基本料金が発生せず、単価も安い。

(2) デメリット

エコフィールのデメリットはこれ!
  1. 燃料切れに注意が必要です。
  2. 灯油タンクを空の状態で使用すると、給湯器に空気が入ってしまうため、万一燃料切れが起きたときは、空気抜きが必要になります。タンクが空になる前に、灯油タンクへの灯油の補充が必要です。
  3. 90L型式の灯油タンクを設置していれば、約2か月ごとに補充が必要になります。
  4. 灯油タンクのサビ点検、水抜きなどを定期に行わないと、不完全燃焼が発生することがあります。
  5. 燃焼で生じた煤が詰まることがあり、オーバーホールまたは取替が必要になります。
  6. 従来機ではなかった、ドレン配管の敷設が必要になり、その分の費用がかさみます。
  7. 室内給湯器の設置する際は、専用の排気筒の設置が必要になり、費用がかさみます。

5.エコフィールについて設置時の注意事項

(ア)排気口からの離隔距離不良

  • 排気口からは、従来型の給湯器であれば200℃の排気、エコフィールでも60℃の排気が出ます。
  • 近くに隣の家の外壁や植栽などがあると、錆させたり枯らしてしまいます。

排気の方向を変える部材などがありますので、その部材を利用して設置すれば問題はないでしょう。

(イ) ドレン配管の未接続

  • 従来の給湯器と違い、エコフィールからは結露したドレン排水が出ます。
  • 排水は排水管で排水集合管に接続するように決められています。

従来品からエコフィールに変えた時は、新たにドレン配管が必要になりますので、正しく設置しましょう。

(ウ) 囲いの中に機器を設置するときの、機器の選定

  • 従来品からエコフィールに取り換える時、従来の給湯器は屋外仕様で設置し、その後、周囲を囲ってしまう場合がありますが、エコフィールを従来と同じように屋外仕様で設置すると、法律違反になります。

(エ) 灯油タンクの設置場所

  • 石油給湯器を設置するときに、側に灯油タンクを設置します。
  • 給湯器と灯油タンクの設置では、灯油タンクの容量が200~1000リットルであれば、2メートル以上離すか防火壁で区切るかが消防法で決まっています。

設置場所の環境を考慮して石油給湯器とタンクの設置場所を考える必要があります。

まとめ

このコラムでは石油給湯器について、エコフィールを代表として、紹介を進めてきました。 エコフィールは最新の技術が詰められた石油給湯器ですが、決して安い買い物とは言えません。

例えば、一人暮らしで、お湯も風呂に入るときしか使わないというライフスタイルであれば、エコフィールでなくとも、従来型の石油給湯器を使っても、初期費用を安く抑えることができ、ランニングコストも大きな差は生じないでしょう。

しかし、大人数の家族構成で、毎日たっぷりとお湯を使うライフスタイルであれば、初期費用は少々高くとも、年間の経費を大きく節約できることでしょう。
それを石油給湯器の寿命10年間と考えれば、迷うことなく省エネ型を選ぶのではないでしょうか。

さらに、使いやすさという点でも高評価されることでしょう。 もちろん、それらは家庭のライフスタイルによるものが大きいでしょう。

このコラムが石油給湯器を選ぶ際の手助けとなっていれば、幸いです。

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